迷子の鯉のぼり〈前編〉

本日はブログキャラクター「郵便屋の小鳥」の物語です。


風薫る5月。郵便屋の小鳥は配達中に、緑色の鯉のぼりに出会いました。160501_koinobori_kotori_sq01鯉「うわーん。ここはどこなんだろう? お母さーん、お父さーん」

どうやら、子どもの鯉です。

小鳥「一体どうしたの?」

鯉「僕を竿につないでいた紐が切れちゃったんだ。風に流されて、最初は気分良く泳いでいたんだけれど、ずいぶん遠くまで来ちゃって、帰り道が分からないんだ」

小鳥「迷子なんだね。どっちから来たか分かる?」

鯉「ううん…。僕、初めて家から離れて泳いだから。ぐすん」

小鳥「そうか。どんな家なの。家からは何が見えた?」

鯉「近くに小川があったよ。木が見えて…。そう、家の男の子が、僕の紐を直そうとしてくれていたんだ。とても工作が上手なんだよ」

小鳥「もしかして…! 君の家が分かったかもしれない。付いてきて」

郵便屋の小鳥は羽ばたき始めました。鯉はその後を付いて泳いでいきます。


続きはまた明日に。

 
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