三が日に行ったので、東京駅はスーツケースを引いた客であふれていました。けれど、東京ステーションギャラリーの中に一歩踏み入れたら、静かな空間が広がっていました。美術館という場所柄もありますが、展示されている絵画の影響もあったでしょう。

手描きなのですが、その作業はまるでコンピュータのよう。普通なら作業途中で飽きます。同じモチーフ、日常の一コマなどを飽きずによくもまぁ、と思わず思ってしまうくらい。延々と繰り返し、描いていたようです。
緻密に描いて「ほらどんなものだ。オレは上手いだろう」という類の絵はよく見かけますが、それともまた違います。吉村芳生の絵は、淡々と描き、積み上げた線が、静かな壁となって遠くにそびえていました。
同じようには一朝一夕に描けないので、ここは真逆にスケッチを。美術展後に飲んだコーヒーです。
