小鳥「はい、君にハガキが届いているよ。…申し訳ないけれど、水をもらっても良いかな?」
女の子「もちろん! ちょっと待っててね」と、木の皿に水を張り、小鳥に差し出しました。
小鳥はピチャピチャと飲みましたが、どこか浮かない表情です。
女の子「疲れているようだね。仕事、大変なの?」

小鳥「うん、ちょっとね…。ロッキングチェアと、サイドテーブルと、ガウンと、スリッパと、チーズフォンデュセットを一気に頼んだお客様がいて、昨日、自分がお届けしたから」
女の子「ずいぶん買い物する方ね!」
小鳥「しかも、ロッキングチェアとサイドテーブルが『配達員組み立て商品』で…」
女の子「まあ、それは大変そう!」
小鳥「でも、お客様も『今はDIYがブームだしね!』と手伝って下さったんだ。ネットでDIYのコツを調べていたなぁ。行動が素早くてね。大きな商品だから助かったよ!」
女の子「いいお客様で良かったね。今日は私のところまでありがとう」
友達の男の子から届いた青空の絵ハガキを眺めました。
女の子「私、何度でも読めるから手紙って好き。あ、前に送った絵ハガキ使ってくれているんだ。…天文台に行く待ち合わせについて、わざわざハガキをよこさなくても良いのになぁ」
小鳥は昨日のお客様を思い出しつつ、また女の子の笑顔を見て、大変だけれども郵便屋になって良かったなと思いました。
小鳥「それでは、配達が残っているから、またね! 水、どうもありがとう!」と空に飛び立ちました。
…以前の話で予告はしていたのですが、一体いつになったら2人は天文台に行くのだろうと、作者の私も心配しておりましたが、ようやく行く様子です。
さて、「ロッキングチェアと、サイドテーブルと、ガウンと、スリッパと、チーズフォンデュセットを一気に頼んだお客様」が誰なのかは、賢いブログ読者の皆様による推理と記憶にお任せします。